陸奥国分寺(むつ こくぶんじ)は、宮城県仙台市若林区木ノ下にある真言宗智山派の寺院。護国山医王院国分寺と号す。本尊は薬師如来。
聖武天皇の発願によって建立された国分寺の1つで、奈良時代の740年代頃に創建された。平安時代まで陸奥国の財政的支持を受けて大伽藍を維持したが、室町時代には著しく衰微した。真言宗になった時期は不明。17世紀初めに伊達政宗により再興され、1607年に建てられた薬師堂を中心に25坊を擁する大寺院として栄えた。明治時代に僧坊は1つを残して廃絶したが、薬師堂をはじめとする中心堂宇は維持された。
薬師堂は国の重要文化財に、古代の寺院跡は国の史跡に、境内付近は国の名勝にそれぞれ指定されている。薬師堂の南西の准胝観音堂(準胝観音堂)は、江戸時代に設定された仙台三十三観音の第25番札所である。